部屋に響く鳴り止まぬサイレンス
窓の向こう 夕闇のシネマ
緩やかに降下する太陽
星空は現れそうにない
曇天架かる送電線が歪んだ五線譜に見える
降り始めた音譜の雫は今日も不協和音
雨に願いを 全て洗い流してくれ
拭い切れない虚しさを あやふやな期待さえも
土砂降りの中に君の声が聞こえたんだ
「過去は追わず未来など待たずに此の瞬間だけを生きろ
傘を差すという手段を持たない雑草のように」
揺れている情熱の炎は
人知れず消えてしまうのか
廃になり 二度と輝けずに
因果さえ涸れてしまうのか
“自分が何者なのか”なんて解る日が来る気はしないが
“答えは無い”って答えは もう聞きたくないんだ
雨に唄えど 届かないと嘆くのなら
行く当てのない切なさは大粒の涙になる
宿る場所を求めて彷徨う人々の波に
紛れる事も出来ずに拒む事さえしないでいるのなら
気が済むまで立ち尽くし ずぶ濡れになればいい
「踊れ 踊れ 老いも若きも さぁ踊り祭れ
鳴らせ 鳴らせ 空を仰いで いざ派手に己を示せ」
雨は静かに この世界を繋いで行く
地上と空の隙間を ひび割れた心も 何もかも
尊き雨よ 強く手を差し伸べてくれ
拭え切れない虚しさに 圧し潰されないように
雨止みの中で君の声を繰り返した
「過去は追わず未来など待たずに この瞬間だけを生きろ」
雲の切れ間 光が射せば 君は もう居ない
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